丙(ひのえ)と 丁(ひのと)

丙 万物が成熟して炳然(へいぜん・かがやきわたること)とすること。ものが生まれ、みな外に出てあきらかになることを意味します。十干では太陽をあらわしますが、土や生き物をあたため、光合成を促して緑を育てます。陽の気さかんです。そう、陽気。しかし、雲に覆われると一気に陰気になってしまいます。「丙」は、物事を生み出す力とも考えるから、丙のひとは、新しいことを始める創造力を持ち活発です。太陽は、どこからも見えることから、「丙」のひとは目立つことが比較的好きで派手好みといえます。ただし、太陽は命式の中にひとつあれば十分。力が強すぎると、ひとは渇きを覚え、水(アルコールも)を求めます。ひとに自然と恵みを施すことから、寛大な心でボランティア活動に従事する「丙」のひとも少なくありません。

丁 成年の男子や若者をもとは指したようです。「丁」は壮健であることも意味するといいます。また、「丁」は一人前のことでもあることから、一人前のひとは言葉遣いや振る舞いに心配りが行き届いているため、「丁寧」の「丁」につながります。同じ火でも、華やかな「丙」のひとと比べると、落ち着いた心配りをするのが「丁」のひと。ですから、自然と目上の方から可愛がられ、目をかけられるのでしょう。太陽に対して、「丁」には人工の火の意味もあります。火は人間にとって文化の象徴ですから、「丁」のひとは文化的な活動を得意とするのでしょう。イベントの企画はうってつけの役割かもしれませんね。ろうそくの灯がゆらめくように、「丁」のひとの感情は揺れやすく、しばしば感傷的であったりします。