「飛刃(ひじん)」を持つひと

大学生になった息子が生まれたとき、頼りにしていた泉泰観先生という鑑定士の先生に「この子は決して株や投資、また保証人などさせてはいけませんよ」と注意されました。泉先生は、西洋占星術と九星気学と易などを独自に組み合わせてオリジナルの方法で占うことをなさる先生です。現在は御年90を超えたことで現役を引退なさっています。

宣伝を一切なさいませんでしたが、日本の根幹にかかわる問題なども依頼されるなど、有力者と言われる方たちに信頼されていたようです。

その先生から言われたことの意味が、四柱推命を学んで「なるほど、このことだったんだ!」と合点することがあり、息子へのご注意もその一つです。

 

さてその「飛刃(ひじん)」が今日のテーマです。

宮田先生のご本によると、「勝負事や投機などにのめりこんで財を失う暗示」とあります。そして、この星を持つ人は、私の見たところ概して勝負好きです。

競馬が趣味という元同僚の男性にもこの「飛刃」がついてましたし、可愛い雰囲気の若い女性でこの「飛刃」を持っている方に「賭け事はやめておいてね」とお伝えしたところ、「実は大好きなんです。ゲームセンターについ寄り道してしまい、この間も気づいたら3000円使ってました」というのです。

さらに話をうかがうと、「クレーンゲームを見ると、もう無性にやりたくなってしまって、その品物が欲しいってわけじゃないんだけど落とすまではやめられない」というではありませんか。話してくださる様子、つまり身振り手振りに、のめりこむ様子が如実にあらわれていました。そうか、好きでやめられないってこういうことなのか・・・と納得してしまった次第です。

この若い女性は知性もあり、やりたいこともできていて恵まれた方です。ゲームに熱中しないと憂さが晴らせないということでは断じてないのだけれど、「飛刃」のおかげで勝負事にどうしても夢中になり はまってしまうという特質が出てしまうのです。ご自分のことを「負けず嫌い」だともおっしゃっていました。ちょっとしたジャンケン一つでも負けると悔しいのだそうです。

つまり、いったんやったら後に引けないというのがこの「飛刃」なのですね。だから危険ということです。

最近、亡くなった夫の父の命式をみてみました。するとこの「飛刃」があるではありませんか。結婚して夫の両親と同居して、この父が亡くなるまでは昼と夜の食事は私が作り、いつも一緒にいただいておりましたので、この父とはよく会話をしました。夫が聞いたことのないようなことまで私は知っていたりします。私の知る限り「飛刃」とは無縁の父です。

生後1年の長男(夫のこと)を妻にあずけて会社の命を受けて欧州とアメリカの1年にもわたる視察旅行にでかけたこと。その視察旅行の際撮影した写真が百科事典に載ったとかいうこと。土門拳という写真家と懇意にしていたということ。既に亡くなって久しい今、それを語る人はいません。結婚して同居後2年足らずで義父は亡くなってしまったし、その間私は初めての妊娠、出産、子育て、そしてすぐに二人目・・・という慌ただしい日々でしたので、私ですらその頃のことは夢だったようにも思う程です。

そういえば、石原慎太郎が都知事になって排ガス規制のためすっかり廃れてしまいましたが、ディ―ゼルエンジン車にかつてつけられていたUDマークのデザインをしたのも義父だと聞きました。晩年はシルバー人材センターの植木職人として近隣の庭の手入れなどをしてわずかな収入を得て、家ではCDのクラシック音楽を聴き、テレビで相撲の取組みなどご覧になっていました。

曲がったことと贅沢が嫌いだったのが私の知っている義父ですから、賭け事や勝負事とは無縁のはず・・・

「おじいちゃん(父)の命式に、賭け事にのめりこむ暗示の『飛刃』がついてるんだけど関係なかったわね」と夫に話したところ、「そういえばおばあちゃん(母)がこぼしてたことがあったよ。株で大損したことがあったんだってさ」とのこと。驚きました。そんなことがあったとは!

そして、夫よりもむしろこの父(おじいちゃん)にどことなく似ている息子のことが思いやられます。最近出会った本に、「冲」と呼ばれるマイナスの関係を遠ざける方法が紹介されていました。「飛刃」は「羊刃の支と冲するもの」なので、その方法が有効であることがわかりましたらこの場で皆様にもお知らせしたいと思います。そして息子にも・・・

まず我が身をもってひとつひとつ実験していきたいと思います。

そういえば、オバマ大統領にもこの「飛刃」がありました。それはどのように解釈したものか・・・

本日もおつきあいいただきましてありがとうございました。