セレンディピティ

今日は二十四節気の穀雨です。

ひと雨ごとに緑が鮮やかになる、そんな季節です。

雨は穀物に稔りをもたらします。

晴れると何だか嬉しいけれど、雨も重要です。

どちらも必要な存在です。

 

さて、今年度、久しぶりに「表現」という時間も担当しています。高校生たちに文章で自分を表現することをやってもらう時間です。

最初のテーマは「自分の人生設計図」です。

対象は高校3年生なのですが、これからの自分の人生、何歳でこうして、何歳ではこうなって・・・というのをまずは図式にあらわしてもらいます。

この時点で相当テンションが高まってきます。

中にはB4の紙いっぱいに、双六あるいは人生ゲームのボードのように、自分の一生をデザインする子もいます。

高校生は、世の中の大人が考えているよりもずっとずっと素直ですから、ちょっとした言葉かけで、驚くような、見違えるような力を発揮します。

 

文章を書くって、苦痛だと考えると本当につらくなります。

でも、何かを人に伝えたい、特に、大切な人に自分の思いをわかってもらいたいとなれば、自然とパワーが湧いてきて、書けてしまうんですね。

 

自分の人生について考えるということは、普通の進路指導のように、卒後後大学に進学するのか専門学校に行くのか、それとも就職するのか、というレベルの問題ではなく、もっと先を見越しての自分の「夢」を表現するということです。

「夢」について語るとき、人は生き生きとしてきます。わくわくしたりもします。生徒たちは目がキラキラしてきます。

するとどんどん書きます。あっという間に400文字の原稿用紙は埋まってしまいます。

 

将来「お店を持ちたい」という子がいます。どんなお店か尋ねると、昔ながらの「喫茶店」」なんだといいます。お母さんの知り合いが、狭いながらも人が集まってくる喫茶店をやっていて、よくお母さんが連れて行ってくれるのだそうです。

お母さんは冷蔵庫にあるもので、目分量で美味しい物をこしらえる才能があって、喫茶店を経営している知り合いの方は、お母さんのそのオリジナル料理のアイディアを尊重して、お店で取り入れているのだそうです。

そんな大人のやりとりを見て来たから、自分でもそのような、人の集まるお店を持ちたいな、そうしたらお母さんの料理の腕をもっと生かしてあげられるのになぁ、そんな風に思っているのだとか。

 

また「運命の出会い」を心待ちにしている生徒もいます。その子の文のタイトルが「セレンディピティ」です。

「セレンディピティ」とは、「セレンディップ(今のスリランカ)の3人の王子」というお話から生まれた言葉だそうです。3人の王子が旅をする途中で、もともと探していたわけではない「何か」と出会うお話だそうで、出会うためには、「気づき」が関わってくるようなのです。

「運命の出会い」を信じているという生徒は、「例えば本屋さんで偶然同じ本に手が伸びた」とか「朝急いで角を曲がったら人とぶつかってしまった」など、そんなところに実は素敵な出会いがあるかもしれないと信じたいという子です。

「運命というのは信じるか信じないかで変わるものだと思います。だから夢を見すぎとか言われても私は運命を変えるような出会いがあることを信じて生きていきます」こんな風に最後を結んでいます。

 

ほかにも、ダンスの振付師になりたい子、お菓子の会社で新しい商品開発をしたい子、人生の最も輝く日のお手伝いをするためにウェディングプランナーになりたい子、語学を身につけて海外に進出していきたい子、などなど高校生の夢はステキです。

 

「夢」が決まったら、あとはそこに向けて今をどうするか、ですね。

私もまた、生徒たちと一緒にまだまだやりたいことを追いかけていけたらいいな、と思います。

そして世の中のみんなが「夢」を実現できたら幸せですね。そんなお手伝いをしていきたいなと思います。

 

本日もおつきあいいただきましてありがとうございました。