十干vs十干 癸との相性~たとえばジブリのあの人も

今や日本のアニメは世界をリードする文化であることは間違いありません。そこに宮崎駿氏が果たした役割はとてつもなく大きなものです。ジブリの名と共に、彼のアニメの登場人物たちは、広く知れ渡り愛されています。彼の作ったアニメを一つも知らない人はまずいないのではないかと思う程です。

♪となりのトートロ、トトロ🎶 はだれでも口ずさめる曲ですし、♪ポーニョポニョポニョさかなの子♬もしかり。「魔女の宅急便」や「風立ちぬ」ではユーミンの歌が効果的に使われたし、「もののけ姫」も米良美一の澄んだ歌で名曲になっています。

「千と千尋の神隠し」に出てくるあのエキゾチックな湯屋によく似たところが台湾にあるそうですし、「ハウルの動く城」でハウルの声を木村拓哉が担当したことも大いに話題となりました。呪文の言葉「バルス」もトトロの「めいちゃーん」のセリフも印象的で、様々な都市伝説も生まれているようです。

そして、読書家である宮崎氏は、ありとあらゆる文学からヒントを得ています。たとえば「ラピュタ」はスウィフトの「ガリバー旅行記」に登場するラピュタ王国からとっています。「千と千尋の神隠し」に出てくる頭だけ3つでとびはねている達磨落としのようなアレは、リンドグレーンの「長くつしたのピッピ」に出てきます。。ポニョときたら漱石の小説を読んで発想を得たというのですから面白いです。

そんな宮崎駿氏の生まれは1941年1月5日ですから、年・月・日にちの順に庚辰・戊子・丑という3つの柱を持っていらっしゃることになります。つまり日干が癸(みずのと)に当たる方というわけです。知恵の水を表す「癸(みずのと)」を月支の「子」が強くバックアップしている強い水の人だということがわかります。

何度も登場してきた「三合水局」が、ここでもまた登場です。宮﨑氏の年支の「辰」はその場その場で力を持っている強いものについてバランスを変えていく曲者であることは何度か申している通りです。今年は「申年」ですので、その「申(さる)」に月支の「子(ね)」と年支の「辰」がくっついて「三合水局」が成立する年なのです。

いったん「僕の時代は終わった」と引退宣言をした宮崎氏に今年巡っている「三合水局」は、さてどんな形で影響を及ぼすでしょうか。注目したいと思います。

 

今日は十干のうち最後の癸(みずのと)です。その「癸」とほかの十干との関係・相性などを見ていきます。

甲(きのえ):雨の水である癸(みずのと)は、樹木である甲(きのえ)に吸収されてしまいます。多すぎる「木」は「水」を吸い上げてしまい、そうなると「水」のパワーはすっかりなくなってしまいます。そんな時は「木」を伐採してくれる「金」も必要になってきます。

乙(きのと):「お花」である乙(きのと)は「木」である甲(きのえ)程には「水」を吸い上げる力が強くありませんが、乙にとっては「水」の存在は大切です。太陽である丙(ひのえ)が共にあることが望ましいと言えます。

丙(ひのえ):太陽である丙(ひのえ)と共にある癸(みずのと)は雨雲の役割であることがあります。日干の丙に月干の癸がある場合、せっかくの明るい太陽が雨雲によってかき曇り、少し陰があると考えられます。

丁(ひのと):人工の火である丁(ひのと)が一番怖がる相手が癸(みずのと)です。「火」は「水」がかかるのをもっとも恐れるからです。

戊(つちのえ):堤防である戊(つちのえ)にとって適度な雨の水である癸(みずのと)は相性が抜群で吉となります。しかし「火」が強すぎて戊の「土」がパサパサな場合は少しの「水」は何の効果もありません。

己(つちのと):強すぎる雨水は畑の土である己(つちのと)をドロドロに汚してしまいますが、丙(ひのえ)の太陽もあり適度な「水」である場合は必要な存在です。

庚(かのえ):金属である庚(かのえ)は水源となって「水」を生み出し癸(みずのと)を強めてくれます。

辛(かのと):庚(かのえ)程のパワーはないものの「水」を生み出す辛(かのと)は、「木」が多すぎて「水」を吸い上げているとき、「木」の枝を切り落としてパワーダウンさせる働きができます。

壬(みずのえ):雨の水である癸(みずのと)の勢いを増して強めて促す働きをします。

癸(みずのと):強いとはいえない雨水の癸(みずのと)も集まるとかなりな力を得ることがあります。

 

本来叡智をあらわす「癸(みずのと)」ですが、強過ぎはどうかなという例をひとつご紹介いたしますね。

1942年12月26日生まれの西川公也(こうや)氏、現在開かれている国会の議長を務めている自民党の元農林水産大臣だった方です。

年が壬午、月は壬子、日が癸丑です。わかりやすく縦に並べてみますね。

年 壬午  みずのえうま

月 壬子  みずのえね

日 丑  みずのとうし

自分自身である「癸」が、上に乗っている2つの「壬」によって完璧に「壬」と化していると考えられる命式です。つまり優しく潤いをもたらす雨の水がその性質を変化させて、暴れる程に強力な水の流れになっているわけです。

それを月支の「子」がとても強めています。月にある「支」は最も日干に作用するからです。これだけでも強いのに、さらに今年の「丙申」の「申(さる)」は「水」の水源になりますので、この「癸(みずのと)」は、豪雨も豪雨、ゲリラ豪雨となっているのです。

また一方で、年支の「燃え盛る火」を表す「午」と、月支の「強い水」を表す「子」は激しくにらみあいます。にらみあった結果双方共に傷ついてお互いを妨害するといったことが起こりやすいのです。これを「水火激冲(すいかげきちゅう)」と言います。心身不安定で身が落ち着かず、心臓や血管の病気になりやすいのです。

このような命式を持つ方の性格は、自分を押し出す力がある反面、自分本位になりがちだと考えられます。強靭な意志力やバイタリティをお持ちで常に目の前のことに全力投球できるのが長所だとすれば、人や社会との協調性に欠けていて、自分さえよければよいという考え方に傾きがちであるのが短所です。

「自分!自分!」の方ですから、自分を無にして周囲に同化するとか、相手の立場になって思いやるということが最も苦手なこととも考えられます。会議の場で、全体を見まわして賛否両方の考えに耳を傾け、双方にきちんと意見を言わせた上で偏らない採決に導く・・・なんてことは最も不向きなことと言えましょう。

こういう方の開運法は、自分の考えに固執せずに周りの意見を上手に取り入れることです。

ぜひ、ご本人の開運を図られると同時に、すっきりとした議事運営をしていただきたいものだなと望みます。

本日も最後までおつきあいいただきましてありがとうございました。