楽観主義と悲観主義 続き

「人と比べちゃダメよ」と恵美子さんによく言われていました。恵美子さんはインスピレーションも備えた占星術師で、学生の頃よく人間関係の相談にのっていただいていた方です。

人と比べることをしなくなったらどんなに樂かと思いつつ、素敵な人をみると、「いいなぁ」と思う気持ちは禁じ得ないでここまで来ました。最近ようやく「比べない」ができつつあるかなと思っています。天から見たらまだまだかもしれません。でも、自分があまり楽とはいえない道を敢えて選んでいることがうっすらわかりかけてきたことで、人と比べる必要が全くないことに気がつきました。

「比べない」をすると、とっても気持ちが楽になります。「あなたはあなたの幸せのために頑張ってね、私は人の役に立つことが幸せと思える変わった人なの。」こんな感じです。「でもちょっとそそっかしいの、ごめんね。」

 

さて、昨日の続きの楽観主義と悲観主義のお話です。NHK Eテレの「白熱教室 本当の楽観主義とは」(2月5日夜放送)の内容を引用しています。

危機に直面した時でも前向きに生きる人と、過去をどうしても引きずってしまう人。この違いは脳の働く回路の違いなのだそうです。ポジティブで楽観的な思考に向かわせるのが側坐核で、ネガティブで悲観的な思考に向かわせるのが偏桃体。楽観脳をSunny brain、悲観脳をRainy brain と呼びます。この二つがバランスよく働くことが生きていく上で必要だとエレーヌ・フォックス教授は確信しています。楽観主義に少しの悲観主義があるくらいが、ちょうどよいのだそうです。

エレーヌ・フォックス教授は、Oxford大学・感情神経科学センターにおいて認知心理学・神経科学・遺伝学を組み合わせたオリジナリティある研究をなさっている女性です。セロトニンを運ぶ遺伝子と楽観性との関連を指摘して、世の中をあっと言わせた人です。

フォックス教授によると、楽観主義の要素には4つあって、その4つとは「ポジティブな思考」に加えて、「ポジティブな行動」「根気と粘り強さ」そして「自分の人生をコントロールしている感覚」だそうです。何度か失敗したときに「もうだめだ、うまくいかない」とあきらめる人より、失敗にうちのめされずに継続して挑戦をする人の方が最終的に成功につながるチャンスを得られるとも語っています。なるほどその通りでしょうね。

 

それでは、フォックス教授が行う楽観性の心理テストをご紹介します。

それぞれの質問に点数をつけて、最後に合計して下さい。

1点  全くあてはまらない

2点  あてはまらない

3点  どちらともいえない

4点  あてはまる

5点  非常にあてはまる

では質問です。

1、先行きが不透明な時でもベストな結果になるだろうと思う

2、友人関係をおおいに楽しんでいる

3、事前に決めたルートやスケジュールを持たずに旅に出る

4、自分はそんなに簡単には動揺しない

5、一人で長い時間を過ごすと落ち着かなくなる

6、いつもよいことが自分に起こると信じている

合計点

28点以上   超楽観主義

26点以上   強い楽観主義

16点~25点 ほどほどの楽観主義

10点~15点 悲観主義

9点以下    強い悲観主義

 

いかがでしたか?世界中のほとんどの人は「ほどほどの楽観主義」にあてはまるといいます。

大切なことは、楽観主義は、単なるPositive thinkingなのではないということです。そこには「行動」が必要だと博士は言います。

「君子は言に訥にして、行ひに敏ならんと欲す」という孔子の言葉とも関連するように思います。「訥」は「とつ」と読んで、「言葉が内にこもる」意味です。「徳のある人はたとえうまいことが言えなくとも、いざという時に行動できる」という風に解釈しています。鑑定にいらっしゃる若い女性に「結婚するチャンスです」と告げても、自分で外に出ていくという行動を起こさない限り、せっかくのチャンスを形にすることはできない、というのとも似ているように思います。

また「根気と粘り強さ」は、「まだまだやれる!」と思い続けることかなと思います。発明や発見に従事する人にも、商売に携わる人にも、人を教え導く人にも、大切なことに違いありません。営業や事務の仕事にも同じことが言えるはずです。「あきらめない」プラス「工夫する」=結果につながる ではないかと思います。

「自分の人生をコントロールしている感覚」とは、「受け身にならない」ということで、「人のせいにしない」ということにもつながると思います。誰かのせいでこうなったと考えたくなるのもわかります。でもそこに集中しすぎると辛くなるのは自分です。思いつめず、相手を許すことで、完璧ではない自分も誰かに許してもらっていることに感謝できるような気がします。また「人のせいにしない」はつまり自分で答える、レスポンスするということにつながります。自分の人生をコントロールしているとは、自分に責任を持つことだと私は考えます。それこそが自分が主体になるということなのですから。

どうぞ皆さまには、私のように家族に愛想をつかされている能天気の楽観主義ではなくて、「行動」と「根気」を伴って「人生コントロール」していく楽観主義者でいらしていただきたと思います。

わかっていてもそうはできないという場合はタイミングの問題かもしれません。その時々に自分に巡っている運気によっても心の持ちようは変わってまいります。四柱推命は、行動のタイミングも教えてくれるので運を招き入れるのに役立つのです.