瑠璃色の地球 by 松田聖子

紫陽花が雨に映えるこの時期、学校は来月の合唱祭に向けて動き出しています。歌う曲や指揮・伴奏も決まり、本番に向けて助走が始まった感じです。

頑張って集団を引っ張っていくタイプの子、決められたことをしっかり守る子、どうやっても気持ちが乗らない子、ついついサボってしまう子など色々です。クラスはぶつかり合ったり一部だけ盛り上がったり、増殖と分裂を繰り返しながら成長していきます。

生徒も自分の子も、この行事というものによって育っています。文化祭に体育祭に合唱祭・・・学校によって様々でしょうが、授業以外の部分によって子どもたちは確実に成長していく、というところにまだまだ学校というもののパワーというか可能性を感じます。

合唱祭で最も思い出に残っているのは、初めて担任したクラスの子たちの頑張りです。問題児の多いクラスでしたので、毎日色々なイベント、いえ事件がありました。掃除をさぼった生徒を駅まで追いかけていったこともあります。渋谷駅です。寂しさゆえに不良の真似事をする生徒のお父さんを呼んだら遊び人だとわかり、ご注意申し上げたこともありました。ピカピカに光る白いエナメル靴がやけに印象に残っています。

そんなクラスでしたから一つにまとまるのは大変なこっちゃでした。そんなときクラスをまとめてくれたのもやはり生徒でした。そのときの曲がこれ。

 

瑠璃色の地球 作詞 松本隆 作曲 平井夏実      歌 松田聖子

 

夜明けの来ない夜はないさ あなたがポツリ言う

燈台の立つ岬で 暗い海を見ていた

 

悩んだ日もある 哀しみに くじけそうな時も

あなたがそこにいたから 生きて来られた

 

朝陽が水平線から 光の矢を放ち

二人を包んでゆくの 瑠璃色の地球

 

泣き顔が微笑みに変わる 瞬間の涙を

世界中の人たちに そっとわけてあげたい

 

争って傷つけあったり 人は弱いものね

だけど愛する力も きっとあるはず

 

ガラスの海の向こうには 広がりゆく銀河

地球という名の船の 誰もが旅人

 

ひとつしかない 私たちの地球を守りたい

 

朝陽が水平線から 光の矢を放ち

二人を包んでゆくの 瑠璃色の地球

瑠璃色の地球

 

詩もメロディもシンプルで、心にまっすぐ届いてくる名曲です。作詞をした松本隆は数えきれない程のヒット曲を生み出し「稀代の言葉の魔術師」の異名をお持ちの方です。

 

さて、この曲で、な、なんと、みごと賞を獲得したのでした‼正確な賞の名前は忘れました。が、何らかの評価の高い賞だったと記憶しています。日頃言うことをきかないような生徒たちが、大きな口を開けて真剣に歌っている姿を見ただけで感動ものでしたが、その上に賞をいただけるなんて、「感動」をはるかに超えたご褒美でした。滂沱(ぼうだ)の涙でした。

そのとき指揮をしてくれたYUKIKOさんは数年後結婚式に招いてくれました。嬉しいお祝いのスピーチをさせていただきました。

伴奏をしてくれたYUKARIさんは、進学校となった母校に昨年長男くんが入学し、PTAの役員をしているというお年賀状をいただきました。

また学級委員としてやんちゃなクラスメイトをまとめてくれたYUKIさんは、舞台女優としてお芝居の魔力にはまっています。

 

そして、この歌を歌った松田聖子はといえば、デビューしたとき大運で「辛(かのと)」が廻っていて、もともと持っている「壬(みずのえ)」「癸(みずのと)」とあわせて人気を意味する三奇を持っていました。天賦の才、まさにタレントです。今にいたるまで絶え間なく活躍し続けるだけの星も確かに命式に持っていらっしゃいます。

合唱祭から、昔のことを色々思い出してみました。おつきあい下さってまことにありがとうございます。

今日も良い日となりますように!

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