#東北でよかった に見る人のぬくもり

今村復興大臣の血の通わない発言は、何度聞いても心に突き刺さり、東北の被災された方のことを思うと憤ろしくもありました。そして、悲しく情けなくやりきれない思いが日本国中駆けめぐりました。

「判官びいき」という言葉もあるように、もともとの日本人は、弱いものに味方する「優しさ」というか、強いものを一人勝ちさせない「バランス感覚」があったと思うのですが、ここのところ世界もそしてこの国も、弱い立場の人に寄り添う優しさをどこかに置きっぱなしの「地位だけ高い人」がいるように思われて残念です。

 

そんな中、昨日25日の午後9時を境に、Twitter上でのハッシュタグ「#東北でよかった」が、「東北だから被害がまだ軽くてよかった」という否定的意味合いから、「東北だから(そこに生まれて)よかった」のようなプラスの意味合いに変化したようです。

それは、「楽天イーグルスが東北でよかった」という投稿がきっかけだったそうです。

 

この投稿から「#東北でよかった」が希望に溢れる使われ方に180度変わったばかりでなく、波紋のように次々と広がっていったという事実に、東北の方たち自身の明るいエネルギーと、東北を見守る日本中の人々の温もりを感じるのです。

最初に、反対の意味で「#東北でよかった」を伝えた方の機智と、それを感じ取った方たちの機転はおみごとですね‼

そういう方たちとおんなじ日本人でよかった、です。

 

ニュース記事によると、

「まあ物議を醸してるワードだけど、、、我が家の庭にしっかり根を張り力強く咲いてる桜を見てくれや、だいぶ年寄りな桜の木ですが毎年頑張っ咲いてくれてます」の文と共に、青空の下に立つ桜の木の写真が投稿されたのが変化の始まりなのだとか。

また「引っ越してきたのが#東北でよかった」と投稿された方は、福島県三春町の施設で福島県の復興に向けた環境づくりの研究に取り組む方だといいます。「政治家の発言に思うところはあるけれど、それ以上に東北の日常にあふれる美しさを発信したかった」として、桜の木の写真も投稿したのだそうです。それは国の天然記念物で、日本三大桜の一つです。

 

ほかにも、「お米もお酒もお水も空気も美味しい!周りの人が優しい。#東北に生まれて本当に良かった!」とか

「産まれてずっと宮城県民。震災で友達は死んだし、じいちゃんはまだ行方不明でまだまだ辛いことはあるけど#東北に生まれてよかった」など被災された方の投稿は胸をうちます。

 

東北には三大祭りもあります。

東北は道の奥、みちのく。秘境が多くあります。

東北は平安のむかし、憧れの地。歌枕と呼ばれる名所があります。

東北の人々は辛抱強く泣き言は言わないといいます。(だから、鈍感な人にはその抱えている痛みがわかりません)

東北の人々は優しく温もりを大切にします。(だから、今たくさんの共感が集まっています)

 

そんな東北や、そして東北の人々から学ぶことはたくさんあります。

大臣がろくでもなかったことで、多くの気づきをさせていただくきっかけとなりました。

 

特に中央に住んでいる者は、驕ることなく、東北の方たちを見習って謙虚に思いやりを持って、本当の意味で寄り添っていきたいものだとあらためて思います。

そして、これ以上被災者を苦しめる罪をおかしてはならない、そう胆に銘じたいものです。

 

本日もおつきあいいただきましてありがとうございました。