谷中と本郷で、そして地元でも!

願えば叶う、ということを連日経験するこの頃です。

一昨日、この夏見たいと思った「クンドゥン」がレンタルビデオ屋さんに戻ってきたというので、夜になってから車を走らせて借りに行きました。「クンドゥン」はダライ・ラマ14世の半生を描いた興味深い作品です。

その帰り、いつもは行かないドラッグストアに湿気取りのものを探しに立ち寄りました。連日の雨続きで、義母の押し入れがカビ臭いことに気づいてしまったからです。

最近買い物をしていなかったので、あれもこれもとカゴに入れたら結構な金額になってしまったため、学生さんと思われる感じのよいレジの方に勧められてポイントカードを作りました。

ポイントカード作りも最近やってないことです。自分でもなぜかわからず用紙にあれこれ記入しました。意外と手間がかかるなぁ、作らなくてもよかったかなぁと思ってましたその瞬間、私に気づかず横切った人の姿にドキン‼としました。

まさか!

まさかと思う一方、もしかしたら・・・

あとを追ってみることにしました。

比較的大きなお店ですのでレーンがいくつもあり、姿が見えたと思った場所にいません。

さらに追いかけて・・・いましたいました‼

かつて私がPTA代表として問題解決のために奮闘していた時に、他校の代表として活躍していたTさんです。

当時私は闘う人でしたので、その私をいつも力強く励まして、応援してくれていた頼もしい友です。

 

やはりここ最近フェイスブックで再びつながり、会いたいねとやりとりしていたところでした。

ところがちょっとした行き違いが生じて、直接お会いしてお話する機会が欲しいと切実に思っていたのです。

 

こんな形で天は願いを叶えて下さったんだ、帰り道車を運転しながら、ありがたさに涙が出ました。

 

また、昨日はやっと実家の方のお墓参りができました。

父方のお墓は谷中にあります。

地下鉄の根津駅を下りて、急な坂を上ると、そこがお寺さんです。

生前、父は私に何気なく「根津の辺りに住みたいなぁ」と語ったことがあります。

5人兄弟の全員にひとりずつのお手伝いさんがついていたという何不自由ない暮らしをし、学問も好きで比較的学者肌だった父ですが、晩年は思い通りに生きられたのかはわかりません。

その父が交通事故に遭い、運ばれて息をひきとったのは根津にある病院でした。

魂が望んで最後は住みたかったところに行ったんだなぁと思いました。

そして、お墓もその根津のお隣の谷中です。

下町の風情の中に、最近は芸大の学生さんを中心とするアート作品を展示するギャラリーも増えて、古さの中に新しい息吹が感じられる町になっています。

猫グッズを集めたこんなお店も途中にあります。

谷中のお寺でお参りするお墓は3つ。

それぞれをお掃除して、お花にお線香をあげて手を合わせると涼しい風が吹き抜けました。

風は、メッセージを運んでくれると私は思っています。見ているよ。というメッセージです。仏さまたちにはただお礼を伝えるのみです。

 

さて、ここから本郷にある母の実家のお寺まで、いつもは歩きです。

東大農学部のわきを通って、赤門の前がもう一つのお寺です。

が、昨日はスペシャルな日となりました‼

もうひとつのお墓参りの前に、ステキな方と会うのです。小学校の時の担任のS先生です。

せっかく本郷まで行くなら、お近くにお住まいのS先生に会いたいなぁと願って、前日にメールしたのです。

お忙しいのをわかっているからダメ元です。でもダメじゃないかもしれません。

今日の明日、という無理な注文をしておきながら、やっぱり無理よねぇと思って眠ったものの、夜中「もしや!」と思ってスマホを見ると、22日、お昼の11時から12時半なら空いてます、とのお返事が来ていました。

S先生無しでは私の人生は語れないような、そんな存在です。

憧れの人であり、越えられない存在でもあります。

小学校を退職されたあとも民俗学の研究を続けて、各地に調査の旅行をされ学会での発表をなさる、という小さな体からは考えられないような精力的な活動をされていらっしゃるのです。

年齢は数えないことにしています。私の中では先生と出会った頃のお若い先生でしかないのです。(そして、実際驚く程お若い‼)

ランチしながら近況報告。私のほとんど全てをご存知ですから、いつも適切なアドバイスをして下さいます。

そして応援して下さるので、これを聞きたくて私は定期的にお会いしたくなるんだなぁ、きっと。

 

さて、S先生は芸能人並みの分刻みのスケジュールですから、あっという間にランチタイムは終了。

そしてお店を出ると、見知った顔が‼

爽やかな青年です。

かつて前任校で教えていた元生徒なのでした。

本郷にある大学の大学院で研究しているとのこと。

一緒にいるお友だちもにこやかに、「こんな偶然があるんだね~」と素直に再会を喜んでくれました。

自慢のS先生と、自慢の元生徒。

私にとっては、こういうことは日常茶飯なのですが、でも、何度体験しても嬉しいことに変わりはありません。

 

再び調査活動に向かわれるS先生の後ろ姿を私はいつまでも見つめていました。

それに気づいて先生も、何度も何度も振り向いて下さいました。

人生の大部分を共有して下さっている貴重な方であり、人生の大先輩。ありがとうございます。

 

その後、すっかり晴れて炎天のもと、本郷のお寺で懐かしい伯母や伯父たちの魂と向き合うのでした。

 

そのお寺の並びに「法真寺」という樋口一葉ゆかりのお寺があるとS先生にうかがったので寄ってみました。

 

健康的で美しい一葉像がありました。

 

不意の出会いの不思議を思うと、天も仏さまたちも「見ているよ」というメッセージを送って下さっているのだなと確信します。

ブレずに生きていきたいという思いを新たにした昨日今日でした。

本日もおつきあいいただきましてありがとうございました。